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米カリフォルニア州オレンジ郡を拠点に、英語と日本語の両方で記事を書く数少ないジャーナリスト。 アメリカの現地新聞社で、政治や経済、司法、スポーツなどあらゆる分野の記事を取材・執筆。 2012年には、住宅バブル崩壊が南カリフォルニア住民に与えた影響を調査した記事で、カリフォルニア新聞経営者協会の経済報道賞を受賞。2017年には、ディズニーや開発業者が行った政治献金を明るみに出した記事で、オレンジ郡記者団協会の調査報道賞を受賞。 大谷翔平の大リーグ移籍後は、米メディアで唯一の日本人番記者を務める。

2010年12月9日

アメリカでマスクをする時はご注意を

アメリカに長く滞在している人は気付くかもしれないが、アメリカ人はマスクをしない。

最近、急に冷え込んできたため咳が出始め、周りの人に風邪をうつさないようにと、職場にマスクをしていくことにした。浮いた存在になることは間違いないが、健康と引き換えなら仕方のないことと腹をくくった。考えてみると、アメリカでマスクをするのはこれが初めてのことだ。

しかし、駐車場からオフィスまで歩いていると、人事のパトリシアが近づいてきて、「オフィスで何かあったの」と不安げな表情で聞いてきた。やっぱりきたかと思いながら、「いや、ただ、風邪をひいてるだけだよ」と説明。アメリカ人がマスクを見て想像するのは、鳥インフルエンザのような深刻な疫病の流行であって、やたらめったらにしていると、不安をかきたててしまう。

そしてオフィスに足を踏み入れると、みんなの鋭い視線を感じた。警察担当記者のビアトリスは、ボクを見るなり、「あんた、ほんとアジア人ね」と大爆笑。空港で見かけるアジア人はマスクをしているというのが、彼女のイメージらしい。

追い討ちをかけるように、市政担当記者のブルックが、「他人にうつさないためにしてるの?それとも自分が風邪を引かないようにするためなの?どっちにしろあんまり意味がないと思う」と言い放ち、面白がってiPhoneでとった写真をfacebookにのっける始末。

アメリカでは、うがいやマスクが日本のように浸透していない。むしろ、どちらも医学的に効果がないという見方が一般的である。



教育担当記者のナターシャは、「アジア人はファッションにうるさいのに、どうしてマスクはするの」と質問してきた。

逆にこっちから、「どうしてマスクをしないの」と聞いてみると、周りの目が気になるからという意見が大半をしめた。アメリカ人の目から見ると、マスクはダサいのだろう。

ある光景が、見る人の育った文化によって、全く異なった見え方をしてしまう例であろう。ちなみに、アメリカで男性が小さなカバンを持っていると、man purse(男のハンドバッグ)と呼んで馬鹿にされる。

その後もデスクの横を誰かが通る度に、「それは何なの」と尋ねられた。ボクがいない間に、ナターシャにコソコソと、トモヤに何があったのかと聞く輩もいたらしい。正直、予想以上の反応であった。みんなのためにと思ってやったことが、逆に同僚の不安をあおってしまった。

意地もあって、今日はマスクをつけてずっと仕事をしたが、さすがにマスクをして裁判所に行くのはやめようと思う。

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